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広島都心 磨き上げ必要 経済同友会代表幹事内定の小田氏意欲 G7 海外客誘致の好機

 広島経済同友会は16日、広島市南区のホテルで幹事会を開き、次の代表幹事にもみじ銀行(中区)頭取の小田宏史氏(61)を内定した。4月20日に開く予定の総会で就任する。小田氏は同ホテルで記者会見し、人口減少や後継者不足などの課題解決、広島の魅力発信に意欲を示した。(榎本直樹)

 代表幹事は2人制。慣例で2期4年務める。小田氏は、2期目で筆頭代表幹事となる武田龍雄氏(70)=広島信用金庫会長=と新体制を率いる。現在の筆頭代表幹事の田村興造氏(71)=広島ガス会長=は退任する。

 小田氏は高層ビルやサッカースタジアムの建設など市中心部の再開発に触れ、「随分と充実してきているが、ソフト面や人を呼び込むような部分で磨き上げが必要」と指摘。後継者不足の問題に絡み、「ものづくりをはじめとして立派な技術や製品がある。しっかり守ることが一つの使命」と語った。

 5月19~21日に広島市で開かれる先進7カ国首脳会議(G7サミット)については「広島を発信し、平和を訴える機会」と強調。円滑な開催への協力やおもてなしを通じ、海外からの来訪者や国際会議などの誘致につなげることが「経済人としての役割」と語った。

 新体制は代表幹事2人を地場金融機関の経営者が務める。小田氏は「どの金融機関も地域の成長、発展なくして立ちゆかない。地元の声をしっかり吸収し、魅力ある広島の実現に向けて精いっぱい頑張りたい」と語った。

 小田氏は2017年9月に広島経済同友会に入会。21年度に新設した新常態移行委員会の委員長を務めている。会見に同席した田村氏は「誠実で地域のことを熟知し、幅広い人的ネットワークを持つ」と小田氏を評した。

(2023年1月17日朝刊掲載)

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