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「黒い雨」救済 広島で相談会 支援する会が29日

 原爆が落とされた後に降った放射性物質を含む「黒い雨」の被害者救済を巡り、弁護士たちでつくる支援する会が29日、無料の相談会を広島県内の2カ所で開く。昨年4月に導入された新たな被爆者認定基準を問題視し、被爆者健康手帳を申請し却下された人や審査が長期化している人を主な対象にする。

 新基準は、証言や当時の居住地から黒い雨に遭ったことが否定できず、がんや白内障など11疾病のいずれかを患っていれば手帳が交付される。同会によると、昨年末までに53人が疾病が確認できないとして申請を却下されたという。同会の竹森雅泰弁護士は「新基準は被爆者援護法の趣旨に反している」と強調。却下は違法として広島地裁への提訴も検討する。

 相談会は29日午前10時に安芸太田町の安野ふれあいセンター、同午後2時に広島市中区の広島弁護士会館である。メンバーが黒い雨を浴びた状況などを聞き、法的手段などを助言する。問い合わせは県被団協(佐久間邦彦理事長)☎082(503)2750。

(2023年1月19日朝刊掲載)

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