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完成後訓練「想定せず」 FCLPで岩国市長 馬毛島基地着工

 米軍岩国基地(岩国市)の空母艦載機が陸上離着陸訓練(FCLP)を予定する馬毛島(鹿児島県西之表市)で防衛省が自衛隊基地を着工したことを受け、岩国市の福田良彦市長は20日の記者会見で、基地の完成後は岩国基地での同訓練を想定していないと述べた。

 福田市長は「岩国での訓練や(馬毛島が悪天候などで訓練できない場合に使われる)予備施設になることは全く想定してしない」と話した。市長はこれまで岩国基地を訓練の予備施設にしないよう国に求めており、国から明確な回答はないが、期待を示した形だ。

 一方、西之表市の八板俊輔市長が基地建設の賛否を明らかにしていない中で着工したことには「コメントする立場にない」と述べた。

 FCLPは滑走路を甲板に見立てて離着陸を繰り返し、激しい騒音を伴う。艦載機は暫定的に東京都の硫黄島で訓練し、岩国基地では2000年を最後に行われていない。岩国市は恒常的な訓練施設の整備を国に求めていた。(川村奈菜)

(2023年1月21日朝刊掲載)

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