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浅野文庫「丁寧に保管」 中央図書館所蔵 広島市長、保存先検討

 広島市の松井一実市長は26日の記者会見で、市立中央図書館(中区)にある旧広島藩主浅野家から寄贈された「浅野文庫」の扱いについて「貴重な文化財。いかに丁寧に保管するかが重要」との認識を示した。JR広島駅前の商業施設エールエールA館(南区)に移転する中央図書館とは別に保存先を検討する考えを示した。

 松井市長は、最後の藩主が開いた浅野図書館が中央図書館の前身である歴史に触れ「浅野文庫を起点に図書館ができた。大切にすべきだ」と強調。江戸時代に収集された古文書など約1万点の保存先は未定としつつ、浅野家の意向を確認した上で保存に適した施設の確保について検討するとした。

 一方、中央図書館のA館への移転を巡っては、市議会で関連予算が認められ、決議に沿って関係者の理解を得る手続きも終えたと説明。一部の市民団体から反対意見があるが「議会制民主主義だ。個人の了解を得る手続きは踏んでいない」と述べた。(余村泰樹)

(2023年1月27日朝刊掲載)

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