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ミャンマー弾圧 写真で告発 出身者ら中区で企画展 クーデター2年控え「共に考えて」

 ミャンマーの国軍クーデターから2年となる2月1日を前に、市民への虐殺と弾圧がやまない現状を伝える写真展「ミャンマーを忘れないで!」が広島市中区の合人社ウェンディひと・まちプラザで開かれている。同国出身のアウンチーミィンさん(27)=安佐南区=らが企画。「日本からできることを共に考えてほしい」と訴える。(湯浅梨奈)

 首都ネピドーの北西にあるアウンチーミィンさんの出身地、マグウェ地域などで撮影された約120枚を展示。国軍の攻撃を受けて崩れ去った民家の数々や、抵抗のため手製の爆弾を造る市民の姿を捉える。アウンチーミィンさんの親戚や友人が命懸けで撮ったカットも。クーデター前に撮影された、屈託のない子どもたちの笑顔が胸に刺さる。

 広島市立大留学生のアウンチーミィンさんは、大学院平和学研究科で日本からミャンマーへの開発援助を研究する修士1年。家族の身の危険を案じながらも、告発の声を上げている。

 ミャンマーの人権団体「政治犯支援協会」によると、国軍が全権を掌握して以降の弾圧で2800人以上が死亡している。「でも日本での関心は薄れていると感じる。国軍に圧力をかけるよう、広島からも日本政府に働きかけてほしい」

 写真展は30日まで。午前9時半~午後10時。最終日は午後7時まで。無料。

(2023年1月28日朝刊掲載)

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