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[広島サミット5・19~21] 被爆地開催は「核」拒否示す 副事務局長が講演

 広島市で5月にあるG7サミットへの関心を高めようと、南区出身で外務省サミット事務局の溝渕将史副事務局長(57)が27日、安佐南区の市立大で「広島サミットと外交」をテーマに講演した。学生たち約80人に、被爆地での開催意義を伝えた。

 溝渕副事務局長は南区青崎地区で生まれ、高校まで過ごした。約1時間の講演では、ロシアによるウクライナ侵攻を念頭に「武力侵略や核兵器の威嚇を拒否する意思を示す」などと広島開催の狙いを説いた。

 各国首脳が会合で囲む円卓を広島県産の木で作る案に触れるなど郷土愛を披露。被爆地の復興の歩みは世界に知られていないとし、「自信を持って一人一人が感じる広島の魅力を発信して」と学生たちに呼びかけた。

 講演は市立大が企画した。国際学部3年の久米佳奈恵さん(21)=西区=は「広島での開催が戦争のない世界をつくるきっかけになってほしい」と願っていた。(宮野史康)

(2023年1月28日朝刊掲載)

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