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[広島サミット5・19~21] 被爆樹木や建物 英語ツアー検討 広島市、23年度から

 広島市で5月にある先進7カ国首脳会議(G7サミット)を機に、市が被爆樹木と被爆建物を英語で解説する見学ツアーの開催を検討していることが31日、分かった。海外からの来訪者の増加を見越し、被爆の実態を伝える「無言の証人」の発信力を強める。

 見学ツアーは、サミット後の半年間に10回程度を予定。うち半数を海外からの来訪者向けとし、英語による案内を想定している。事業は民間への委託を検討。見学コースやガイド内容の充実も図るとみられる。市は2月15日に開会予定の市議会定例会に提案する2023年度一般会計当初予算案に、事業費320万円を盛り込む見通しだ。

 また市は、原爆資料館(中区)で1日2回開いている「被爆体験伝承者」の講話を、23年度は1日4回に増やす方針も固めた。新型コロナウイルス禍前の19年度までは、1日3回だった。サミット開催による資料館への来館者の増加を見込み、被爆者の記憶を受け継いだ伝承者による発信も強化する。(小林可奈)

(2023年2月1日朝刊掲載)

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