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核廃絶をメキシコで訴え 来月 国際会議に被爆者ら出席

 外務省は30日、メキシコ政府が来月13、14の両日に同国ナヤリット州で開く核兵器の人道的影響に関する国際会議に、被爆者や医師たち計6人を政府代表団として派遣すると発表した。被爆体験や医学的な影響を通じて核兵器の非人道性を訴える。

 ノルウェー政府が昨年3月、オスロで開いた同じ趣旨の国際会議をメキシコ政府が引き継ぐ。被爆者たちが被害の実態や核兵器廃絶への思いを訴える場が初めて設けられ、日本被団協の藤森俊希事務局次長(69)と、被爆3世で高校生平和大使として活動する活水高1年の小柳雅樹さん(16)=長崎市=がスピーチ。メキシコやカナダ在住の被爆者も登壇する。

 核兵器が国家や地域などに及ぼす影響を議論するセッションには、日本赤十字社長崎原爆病院の朝長万左男院長が参加し、今もなお病に苦しむ被爆者の現状を報告する。このほかの3人は被爆者の通訳を担当する日本原水協の土田弥生事務局次長と、外務省の担当者2人。

 また、会議に出席する非政府組織(NGO)ピースボートの川崎哲共同代表たちも30日、国会内で記者会見し、現地での活動内容を発表した。高校生平和大使として参加する広島大付属高1年の小桜智穂さん(16)=広島市安佐南区=は「核兵器のない世界の土台づくりに貢献したい」と意気込みを語った。(藤村潤平)

(2014年1月31日朝刊掲載)

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