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連載・特集

『生きて』 ゼネラル興産会長 山下泉さん(1936年~) <10> 修道の絆

同級生と亀井氏支える

  ≪1979年、修道中・高(広島市中区)の同級生亀井静香氏が衆院選に初めて立候補した≫
 突然亀井君から、衆院選に出るから中区の広島グランドホテル(現リーガロイヤルホテル広島)に集まってほしいと連絡を受けた。同級生と半信半疑で集まった。その時から2017年までの議員生活を支えた。選挙以外でも彼が広島に帰ってきた時は同級生を集めて彼の政治の話を聞く会を持った。

 彼は実業家としても大きな成功を収めている。主要な国際空港の手荷物検査場を担当する警備会社の会長を務め、21年に兵庫県丹波市で大規模太陽光発電事業を始めた。100億円以上投資したと聞いている。この竣工(しゅんこう)式にも同級生のもみじ銀行(中区)元頭取の森本弘道君、福屋(同)会長の大下龍介君と私の3人が招待された。

 亀井君も私も修道をこよなく愛している。われわれは修道高の戦後7回目の卒業ということで、同期会を「修七会」という。卒業後に活躍した人の名前を挙げればきりがない。会長だけでも、初代は森本君、2代目は大下君、3代目は広島大医学部教授だった山木戸道郎君、4代目は広島マツダ(同)名誉会長の松田欣也君。5代目に私がなった。私の会社も約35年間事務局になっている。

  ≪修道中・高の校舎建て替え工事が99年に始まる≫
 修道中・高や大学などを運営する修道学園(安佐南区)は歴代卒業生が経営に携わる。私も12年間関わった。当初は財務担当常務理事になったが、建て替えに重なり、建設担当も拝命した。同窓生から建て替え費の1割強の約4億円が集まった。

 先輩に日本画家の平山郁夫さんがいらっしゃった。同窓会から陶板画の制作をお願いし、学校へ寄贈させていただくことになった。平山先輩の同級生で東京ドーム(東京)社長を務めた林有厚先輩の紹介で、東京で面会することになった。平山先輩と同級だった小尻正俊先輩と、私の1年後輩で校舎の設計を担当した錦織亮雄君と私で伺った。

 修道は絆を大切にする。広島で仕事をしていると多くの同窓生に出会う。「修道卒」と聞くだけで信頼関係を築ける、特別な関係だ。

(2023年2月4日朝刊掲載)

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