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[広島サミット5・19~21] 核なき世界 学生議論 外務省がセミナー 270人参加

 外務省は9日、広島市で5月にある先進7カ国首脳会議(G7サミット)を前に、核兵器などをテーマに大学生向けのセミナーを省内で開いた。学生たちは「核兵器のない世界」の実現に向けて日本が取り組むべき方策を話し合った。

 オンラインを含め約270人が参加。軍縮・不拡散の分科会で、外務省側が核拡散防止条約(NPT)の重要性を説く一方、核兵器禁止条約には核兵器国が一カ国も参加していないことを理由に、日本政府が批准していないと説明した。

 学生からは「核の恐ろしさが身に染みている国として脅威を世界に伝えるべきだ」とし、各国首脳に原爆資料館の視察を促す意見が複数出た。核保有国に核戦力の透明性を求める声や、平和教育に日本のアニメを生かすアイデアもあった。

 神戸市外国語大3年の河村悠未さん(20)は「被爆の悲惨さを各国首脳に被爆者が直接伝える機会にしてほしい」と話した。(中川雅晴)

(2023年2月10日朝刊掲載)

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