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[広島サミット5・19~21] ツアーで東広島観光PR DMO、歴史・文化テーマに開発始める

ニーズ掘り起こしへ

 広島市で5月にある先進7カ国首脳会議(G7サミット)に向け、東広島市の官民による観光地域づくり法人(DMO)ディスカバー東広島は、市内の観光をPRしようと、歴史・文化をテーマにしたツアーの開発を始めた。新型コロナウイルス禍で落ち込んだ外国人観光客を増やす好機と捉え、モニターツアーなどでニーズの掘り起こしを図っている。(岡本圭紀)

 モニターツアーは9日、市内外の旅行業者やガイドたち22人を招き、三ツ城古墳(西条中央)や安芸国分寺(西条町)、酒蔵通り(同)などをバスで巡った。

 安芸国分寺では有瀬光崇住職(48)が「地下水に恵まれた西条は古墳時代から栄え、奈良時代には安芸国の中心地となった。水の恵みは現在も酒造りを支えている」と説明した。台湾出身で通訳案内士の童美玲さん(59)は「歴史的なストーリーがある。外国人向けツアーに取り入れるべき観光地だ」と評価していた。

 市によると、2021年に市内を訪れた外国人観光客は2068人で19年の1万4462人から大幅に減少した。同法人は、世界中から注目が集まる広島サミットを契機に、多彩なツアーをPRする考え。22年度は、日本酒造りを田植えから体験したり、カキの水揚げを見学したりするモニターツアーも展開している。

 河本辰也事務局長(50)は「日本酒と食を柱に、地元の事業者や飲食店などと連携して、さまざまな切り口のプランを発信していきたい」と力を込めた。

(2023年2月12日朝刊掲載)

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