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「記憶を受け継ぐ」本紙の連載を掲載 ヒロシマ・アーカイブ

 被爆者の証言や被爆した場所を立体地図上で紹介するインターネットのウェブサイト「ヒロシマ・アーカイブ」に、被爆体験を聞く本紙の連載「記憶を受け継ぐ」の記事が掲載された。

 同アーカイブは、首都大学東京の渡邉英徳准教授らが作成し、2011年7月から公開している。ネット上の3次元地図「グーグルアース」を使い、広島女学院高(中区)の生徒たちがインタビューした証言など計140人分の被爆者の顔写真を被爆地点にそれぞれ載せ、写真をクリックすると、証言が表示されるようになっている。現市街地での位置も確認でき、「黒い雨」が降ったとされるエリアも表示される。

 連載「記憶を受け継ぐ」からは、建物疎開作業に向かう途中、爆心地から約700メートルで被爆した大野哲彦さん(80)=広島市南区=や、寺の名誉住職として被爆樹木を大切に育てている国分良徳さん(84)=中区=ら11人分をまず掲載している。この連載は11年秋に始まり、これまでに被爆者52人から証言を聞いた。記事は今後も順次、同アーカイブに掲載される予定。

 渡邉准教授は「被爆後の苦労や平和への願いが分かる内容が加わり、より多角的に実態を伝えられるようになった」と話している。同アーカイブhttp://hiroshima.mapping.jp/(増田咲子)

(2014年2月3日朝刊掲載)

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