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露とウクライナ 両国音楽家共演 広島で19日演奏会

 ロシアの侵攻を受けたウクライナの作曲家バレンティン・シルベストロフの作品を中心に、両国の俊英音楽家が演奏するコンサートが10日の東京公演に続き、京都、広島で開催される。

 シルベストロフは1937年キーウ(キエフ)生まれ。その音楽は「静謐(せいひつ)な中に思いの深さを秘めている」(主催者)。公演は「バッハからシルベストロフへ・平和を愛する全ての人へ」をテーマに掲げている。シルベストロフは今回来日しないが「平和を求める気持ちを共有する人たちの奏でる演奏は国境を超え私たちと心を一つにします」とコメントを寄せている。

 出演は、2019年チャイコフスキー国際コンクール特別賞受賞のロシアのピアニスト、アンドレイ・ググニンと、15年エリザベート王妃国際音楽コンクール第2位のウクライナのバイオリニスト、アレクセイ・セメネンコら。ググニンは交流サイト(SNS)でウクライナ侵攻に反対を表明し、ロシア政府に「不適切な芸術家」として国内活動を禁止され、現在は欧米で演奏しているという。

 広島公演は19日午後1時半、広島市南区民文化センター。午前11時からの回もあり、バッハのカンタータなどを演奏する。三次音楽家協会☎080(8243)1540。詳細はMCSヤング・アーティスツ公式サイト。

(2023年2月11日朝刊掲載)

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