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[誕生ゲートパーク] 平和実感できる散策を 建設中の遊歩道「ピースプロムナード」 被爆敷石の設置始まる

 広島市中区の旧市民球場跡地で、建設中の遊歩道「ピースプロムナード」に路面電車の被爆敷石を設置する作業が始まった。原爆慰霊碑と原爆ドームを結ぶ南北の「軸線」の延長線上にあり、市民や観光客に平和を実感しながら散策してもらう。(川上裕)

 敷石は花こう岩で1枚当たり縦50センチ、横40センチ、厚さ10センチ。原爆投下時に市内の路面電車の軌道に敷かれていた。その後に撤去し、保管していた物を球場跡地の整備・運営を担う企業グループの一つの広島電鉄(中区)が提供した。

 長さ約190メートル、幅約8メートルの遊歩道の中央に3・5メートル間隔で44枚並べ、周囲をコンクリートで舗装する。遊歩道北側に整備する小高い広場から原爆ドームに向かって延びる遊歩道を見下ろすと、敷石によって南北の軸線をより意識できるという。敷設作業は9日に開始。作業員が慎重に敷石の高さをそろえて置いていった。沿道のベンチ2基そばにも8枚ずつ配置する。

 遊歩道の両側にはソメイヨシノの成木31本を植樹。東側にある中央イベント広場「ひろしまゲートパークプラザ」と、カフェやファッション雑貨など16店が入る商業施設「シミントひろしま」は3月31日に開業する。企業グループは「国内外の多様な人々が集い、平和を実感できる市民公園をつくりたい」としている。

(2023年2月11日朝刊掲載)

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