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被爆2世 連帯を確認 広島で交流会 援護措置巡り

 被爆者の子どもたちでつくる「全国被爆二世団体連絡協議会」は18日、広島市中区の原爆資料館で交流会を開いた。国が被爆2世の援護措置を怠ってきたのは違憲とする訴えをいずれも退けた広島、長崎両地裁の判決を受け、控訴審に向け連帯を確認した。

 全国の被爆2世や訴訟の支援者たち約50人が参加した。弁護団長の在間秀和弁護士が講演。放射線の遺伝的影響は否定できないとし「核兵器の非人道性をアピールしていく上で訴訟は非常に重要」と強調した。

 協議会の崎山昇会長が活動報告し、昨年8月に米ニューヨークであった核拡散防止条約(NPT)再検討会議などに合わせ現地で被爆2世の苦しみや核廃絶の必要性を訴えた様子を伝えた。会合ではこのほか、岸田文雄首相に核兵器禁止条約への参加、バイデン米大統領に核兵器廃絶を求める決議などを採択した。

 被爆2世の援護措置を巡っては、広島や長崎県などの2世が国に損害賠償を求めて提訴。広島地裁が今月7日、長崎地裁が昨年12月12日に請求を棄却し、原告側が控訴している。(小林可奈)

(2023年2月19日朝刊掲載)

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