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3新人の争い 山口知事選 告示 23日投開票

 山本繁太郎前知事の病気辞職に伴う山口県知事選は6日、告示され、無所属の村岡嗣政氏(41)=自民、公明推薦=と無所属の高邑勉氏(39)=生活推薦、共産党公認の藤井直子氏(61)の3新人が立候補した。県内の景気対策や原発建設計画、米軍基地への対応などを争点に17日間の論戦が始まった。23日に投開票される。(村田拓也)

 元総務省官僚の村岡氏は山口市で出陣式に臨んだ。「第一に前知事が進めた産業の再生強化に取り組む」と、山本氏の後継者の立場を強調。人材育成などを掲げた公約や行政経験をアピールし「生まれ育った古里山口を、活力みなぎる県にしたい」と決意を語った。

 元衆院議員の高邑氏は防府市で街頭演説し、「上関原発を造るか造らないかが今回の選挙の争点だ」と指摘。「自然エネルギーを活用すれば、新たな原発がなくても十分やっていける」と建設中止を訴えた。アジアの成長力を取り込んだ雇用対策の重要性も説いた。

 元周南市議の藤井氏は山口市で出発式。戦後6人の知事全員が官僚出身として「自民党言いなりの官僚県政を変えよう」と呼び掛けた。消費税増税や特定秘密保護法成立を批判して「安倍政権の暴走に立ち向かう県政に転換する」と主張。「自共対決」を強調した。

 選挙戦は、安倍政権の経済政策「アベノミクス」に連動した県内景気対策や、中国電力の上関原発建設計画(同県上関町)、米海兵隊岩国基地(岩国市)への対応が争点になりそうだ。

 5日現在の県内の選挙人名簿登録者数は118万6821人で、2012年7月の前回選と比べて1万9600人(1・6%)減った。新人4人が争った前回選の投票率は45・32%で、過去4番目に低かった。

山口知事選立候補者 届け出順、敬称略

①現職②主な経歴③出身地④最終学歴

村岡嗣政(むらおか・つぐまさ) 41 無新 <自・公推>
①無職②総務省自治財政局財政課財政企画官、総務省消防庁国民保護・防災部参事官補佐、高知県総務部財政課長、広島市財政局財政課長③宇部市④東京大経済学部

高邑勉(たかむら・つとむ) 39 無新 <生推>
①無職②慶応大研究員、衆院議員、民主党県1区支部長、鈴木寛参院議員秘書、メリルリンチ日本証券社員、日本生命保険社員③山口市④北京大国際関係学院修士課程修了

藤井直子(ふじい・なおこ) 61 共新
①党県委員会委員、党県くらし・雇用対策本部長、党県中部地区委員会常任委員②周南市議、党県委員会准県委員、旧徳山市議③大阪市④立命館大2部経済学部

 ◇お断り 選挙期間中、写真の党名や候補者名などを消す場合があります。

(2014年2月7日朝刊掲載)

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