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「大和」の呉 松本さん悼む 「博物館資料 寄贈に力」 「ファン訪れ 街活性化」

 「銀河鉄道999」「宇宙戦艦ヤマト」で知られる漫画家の松本零士(まつもと・れいじ、本名晟=あきら)さんが13日午前11時、急性心不全のため東京都の病院で死去した。85歳。福岡県出身。戦艦大和ゆかりの呉市でも悼む声が広がった。

 松本さんは市内の大和ミュージアムの名誉館長を2005年4月から21年6月まで務めた。戸高一成館長は「とにかく大和が大好きな人。にこにこしながら全身を使い、終わりが来ないくらい楽しそうに語っていた。助言や資料の寄贈でも力になっていただいた」と振り返る。

 「大和が広く知られているのは松本先生の仕事によるところが大きい。大和ミュージアムは宇宙技術などの科学についても紹介しており、両方で力になってもらった。感謝してもしきれない。もう一度お目にかかりたかった」と悼んだ。

 市中心部の呉中通商店街れんがどおりにある「街かど市民ギャラリー90(くれ)」には、松本さんを紹介する展示室がある。キャラクターを描いた直筆の色紙や、影響を受けたSF小説、ヤマトの機器のモデルにした旧陸軍の爆撃機用羅針盤などが並ぶ。

 運営するNPO法人くれ街復活ビジョンの大年健二代表理事は「ファンが商店街に多く訪れ、地域の活性化に貢献してもらった」と感謝する。「いつも毅然(きぜん)とされ、漫画界のトップランナーだった気概を感じていた」としのぶ。

 同市の新原芳明市長は、JR呉駅の列車到着のメロディーが「宇宙戦艦ヤマト」であることに触れつつ、「先生の遺志を受け継ぎ、大和ミュージアムに多くの方に訪れていただけるよう努力する」とコメントした。(仁科裕成、東谷和平)

(2023年2月21日朝刊掲載)

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