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「NO WAR」誓う高校生 核禁止条約署名求める記録映画完成試写会

崇徳高生ら 「怒りの輪を」

 「核兵器禁止条約の署名・批准を」と日本政府に求める全国の高校生の活動を追うドキュメンタリー映画「声をあげる高校生たち」の完成試写会が23日、オンラインであった。映画に登場する崇徳高(広島市西区)の生徒たちも参加。ロシアのウクライナ侵攻1年を前に、東京や沖縄の仲間と交流し「NO WAR」を誓い合った。(栾暁雨)

 広島会場の崇徳高と東京、沖縄をオンラインでつないだ。映画は約40分。カメラがとらえるのは、核禁止条約に背を向ける政府の姿勢を変えようと街頭で署名を集める「高校生平和ゼミナール」のメンバーたち。約1万4千筆を携えて外務省を訪れ、ウクライナ侵攻への抗議集会で声を上げる姿も追いかける。

 上映後に高校生たちがオンラインで意見交換。崇徳高2年の杉浦美惺(みさと)さん(17)は「ロシアのプーチン大統領が核兵器使用をちらつかせていることに、被爆地の高校生として怒りを感じる。今こそ核廃絶や反戦を訴える輪を広げたい」と話した。2年の寺田櫂斗(かいと)さん(17)は、日本国内でウクライナへの関心が薄れていることに触れ「危機感がある。全国の仲間が平和のために汗をかく映像を見て、ますます署名活動を頑張りたい」と決意していた。

 東京会場では、広島で被爆した日本被団協の児玉三智子さんやナレーションを担当した俳優斉藤とも子さんが「若い人の声は世界の宝」と感想を述べた。

 ドキュメンタリー映画は4月以降、県内の学校などで上映を予定している。

(2023年2月24日朝刊掲載)

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