×

ニュース

露の新START履行停止 政府や与野党も非難

 ロシアのプーチン大統領が米国との間に唯一残された核軍縮合意、新戦略兵器削減条約(新START)の履行停止を表明して一夜明けた22日、政府や与野党の幹部から懸念や非難の声が相次いだ。

 松野博一官房長官は記者会見で新STARTを「両国の核軍縮の重要な進展を示すものだ」とし、「今般の動きを懸念する」と述べた。「米ロを含む関係国を巻き込んだ軍備管理、軍縮の取り組みが重要と考えている」との認識を示し、核兵器のない世界の実現へ努力を続けるとした。

 公明党の山口那津男代表は党中央幹事会であいさつし、核戦争回避に向けて米国、中国、ロシア、英国、フランスの核保有五大国の首脳が昨年1月に出した共同声明と矛盾する行為だと強調。核兵器使用の威嚇も含め「断じて許すことはできない」と非難した。

 立憲民主党の泉健太代表は党の会合で「核保有国の責務を果たしていない。由々しき事態だ」とロシアを批判し、日本政府に核軍縮への働きかけをさらに強めるよう求めた。(口元惇矢、樋口浩二、山本庸平)

(2023年2月23日朝刊掲載)

年別アーカイブ