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削除の経過説明求める ゲン教材 広島県被団協、申し入れ

 漫画「はだしのゲン」を平和教育の教材から削除する広島市教委の方針を受け、広島県被団協(箕牧(みまき)智之理事長)は22日、市教委に経緯の説明などを求める申し入れをした。

 申し入れ書では「ゲンは(亡き原作者の)中沢啓治さんの実体験に基づく反核・反戦の強い願いと、子どもたちに伝えたいという思いにあふれている」と指摘。「会議録や決裁過程を示して議論の経緯を教えてほしい」と訴えている。

 この日、箕牧理事長たち2人が市教委を訪れ、申し入れ書を渡した。作品を批判的に捉えて削除したのかとただすと、市教委の中谷智子指導担当部長は「全く違う。こういう大きな話になると思っていなかった」と釈明した。

 申し入れ後、箕牧理事長は記者団に「(市教委の説明を)理解しつつある。被爆者も入れて議論してほしかった」と話した。

 別に市内の3市民団体も同日、削除方針の経緯の説明などを迫る意見書を市教委に提出した。(宮野史康)

(2023年2月23日朝刊掲載)

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