連載・特集

　廿日市市の宮島は周囲約３０キロ、人口約１４００人の小さな島です。最高峰は標高５３５メートルの弥山（みせん）。頂上にある展望台からは瀬戸内海の多島美を一望できます。

　麓から山頂へは約２時間かけて登る三つのルートがあるほか、ロープウエーに乗れば終点の獅子岩駅から徒歩で約３０分です。山頂付近には人の背丈より高い巨石が並び、その向こうに瀬戸内海が広がっています。天気が良ければ四国の山々まで見渡せます。

　生誕１２５０年を迎える空海が８０６年に山で修行し、麓に真言宗大聖院を開いたとされています。また山からの景色に魅了された初代内閣総理大臣の伊藤博文は、私財を投じて登山道を改修させました。（永井友浩）

（２０２３年２月２３日朝刊掲載）

［広島サミット］