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広島湾での日米訓練中止を 県に5団体申し入れ 海自呉前でも抗議

 海上自衛隊と米海軍が27日から3月12日までの間に広島湾で共同訓練をすると発表したのに反発し、広島県内の団体が24日、相次ぎ抗議活動をした。県被団協(佐久間邦彦理事長)など5団体が訓練の中止を求める申し入れ書を県に提出したほか、市民団体「ピースリンク広島・呉・岩国」は呉市の海自呉地方総監部前で横断幕を掲げるなどした。

 県原水協や県労連などを含む5団体の代表は県庁を訪れ、「世界最初の被爆地の海で戦争の準備が行われることに強い懸念を抱く」とする申し入れ書を県国際課の担当者に手渡した。佐久間理事長(78)は「平和の海である広島湾を軍事的に利用するのは許せない」と訴えた。5団体は防衛省にも同様の書面を郵送した。

 同課によると、県は22日、中国四国防衛局(広島市中区)に十分な安全対策の徹底を口頭で申し入れたという。

 ピースリンクのメンバーは海自呉地方総監部前で共同訓練の実施に抗議する横断幕を掲げた後、多くの民間の船舶が航行する海域での訓練の危険性を訴える書面を同総監部へ提出した。西岡由紀夫・呉世話人(67)は「広島湾を戦争の海ではなく、平和の海にしてほしい」と求めた。(松本輝、上木崇達)

(2023年2月25日朝刊掲載)

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