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@ひろしまサミットまで 78日 国家元首の訪問

 被爆後の広島に、外国の国家元首として初めて訪問したのは1957年10月、インドのネール首相でした。非同盟諸国を率い、冷戦下に反核を訴えたネール氏は、市民から熱い歓迎を受けました。ところが74年、インドは核実験をし、アジアで2番目の核保有国に。来てもらうことは大切ですが、それで終わりではありません。

 核保有国のリーダーでは、旧ソ連大統領だったゴルバチョフ氏が退任後に計3回訪れています。90年にはロシア大統領に就任する前のエリツィン氏が訪れ、原爆資料館を見学。「世界の運命にかかわる人々はみんなここを訪れるべきだ」と語りました。核使用をちらつかせる現大統領もここに立ち、現実を直視すべきです。(森田裕美)

(2023年3月2日朝刊掲載)

[広島サミット]

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