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イラン国会委員長 原爆資料館を見学 「核は平和利用」

■記者 村田拓也

 イラン国会のボルジェルディ国家安全保障・外交委員長が5日、広島市中区の原爆資料館を見学した。自国の核開発疑惑について「日本と同じように平和を考えている。まったく心配ない」と述べ、平和利用が目的との見解を強調した。

 国重俊彦副館長の案内で、被爆直後の市中心部を再現した模型や被爆した女子学生の制服などの資料を見て回った。芳名録には「第2次世界大戦で最も悲しい事件(である原爆被害の実態)を持ち帰る」と記した。

 ボルジェルディ委員長は記者団に、核開発疑惑について「わが国は原爆の製造には反対している」と否定。2020年までの核兵器廃絶を目指す平和市長会議(会長・秋葉忠利広島市長)の取り組みを「(実現を)本当に信じ、同意している」と評価した。

 日本との外交関係が始まって80周年を記念し、日本イラン友好議員連盟の招きで来日。被爆地で犠牲者を追悼するために、国会議員たち計12人で初めて広島を訪れた。原爆慰霊碑に花を手向け、原爆ドームも見学した。

(2009年7月6日朝刊掲載)

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