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山口知事選 上関原発 異なる対応 村岡氏 触れず 高邑氏・藤井氏 反対前面

 中国電力の上関原発(山口県上関町)建設計画の是非を最大の争点とする上関町議選(16日投開票)が告示された11日、山口県知事選(23日投開票)の新人候補3人のうち2人が同町や山口市で「上関原発反対」の訴えを強めた。残る1人は原発問題に触れないまま選挙戦を進めている。

 無所属で元総務省官僚の村岡嗣政氏(41)=自民、公明推薦=は出身地の宇部市で街頭演説。上関町議選や原発問題には触れず、県政全般について訴えた。

 村岡氏は、上関原発建設予定地の公有水面埋め立て免許延長の可否は、中電の回答を待って判断する方針。6日の知事選告示後、9日に上関町に入ったが町民と握手を交わすばかり。町議選後の18日にも入るが、原発問題には触れない方針だ。

 無所属で元衆院議員の高邑勉氏(39)=生活推薦=は山口、防府、周南市で集会を開き、上関原発中止を軸に訴えた。山口市での決起集会では「知事が免許を出さなければ上関原発はできない」と強調。福島第1原発事故の被災者も福島県から応援に駆け付けた。

 上関町には町議選告示前日の10日に入り、反対派の町議選候補の事務所などを訪問。町議選後にも再び入ることを検討している。

 共産党公認で元周南市議の藤井直子氏(61)は11日、知事選告示後初めて上関町入り。反対派の町議選候補の出発式に参院議員らと共に出席し「原発事故が起こると甚大な被害が出る。制御できないものを造ってはならない」と力を込めた。

 埋め立て免許延長の可否判断を先送りした山本繁太郎前知事を公約違反と批判。「免許は不許可にする。原発ゼロのあったか県政をつくろう」と訴えた。(門戸隆彦、村田拓也、藤田龍治)

(2014年2月12日朝刊掲載)

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