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共に生きる大切さ 劇で訴え 中区 「ウタとナンタ」NPOなど公演

 演劇「ウタとナンタのさかのぼり」の公演が4、5の両日、広島市中区のJMSアステールプラザであった。西区の一般社団法人「舞台芸術制作室無色透明」や安佐南区の認定NPO法人ひゅーるぽんが取り組む、障害の有無を問わず演じるプロジェクト。今回で3部作の披露を終えた。

 カッパの姉妹が原爆投下後の広島にタイムスリップするストーリー。家族を亡くした人間の子どもや、人間を憎むカッパと一緒に焼け野原に種を植え、再生を願う様子を約1時間で演じた。原爆孤児役の似島中2年木村友香さん(14)は「戦後も続く苦しみや、前を向く大切さを伝えようと演じた」と振り返った。

 「ウタとナンタ」シリーズ3部作は2018年から上演。今回は2日間の計4回の公演を約300人が鑑賞した。プロデューサーの岩崎きえさん(44)は「多文化共生と演劇文化を育てる仲間を増やしたい」と話した。(川村正治)

(2023年3月6日朝刊掲載)

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