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[広島サミット5・19~21] 首脳移動ルート 改修佳境 市中心部 想定の道路

 広島市で5月にある先進7カ国首脳会議(G7サミット)に向け、市中心部の道路改修工事がピークを迎えている。広島県、市が首脳の移動ルートとして想定する県道や市道の路面の舗装を直し、見通しをよくするため路上の構造物も撤去。今月中旬には大半の工事が終わる見通しだ。(川上裕)

 市はサミット関連の道路整備に16億8800万円を投入。中区や南区で計12件の舗装工事をし、防護柵や横断歩道橋の改修もする。交通量の多い市中心部での工事のため、夜間に作業を集中。2日夜は、中区の城南通りで照明をともし、作業員が重機の音を響かせていた。

 市は平和記念公園(中区)前から南へ約3・7キロ延びる吉島通りで、広島高速3号吉島出入り口近くの中央分離帯約300メートルの撤去作業も進行。1月下旬に工事を始め、分離帯の植栽や標識、道路情報板を取り除いた。今後、首脳らの車列が走れるように平らに舗装する。工事現場そばのガソリンスタンドの男性従業員は「反対車線の車も給油に来られる。来店客が増えるかも」と期待する。

 市道路部は「サミット後に観光客が増えるのも見込み、道路を安心安全に通行できるようにしたい」としている。  一方、広島県はサミット関連で道路などの整備費として47億7500万円を確保。主会場のグランドプリンスホテル広島(南区)近くの臨港道路で舗装を直し、沿道の街路樹の剪定(せんてい)などの仕上げの工程に入っている。ほかにも、広島空港(三原市)から山陽自動車道河内インターチェンジ(IC)までの県道や、広島市と、宮島がある廿日市市を結ぶ臨港道路でも舗装工事に取り組む。

(2023年3月6日朝刊掲載)

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