×

ニュース

「寄港と関連分からぬ」 日米訓練確認した岩国市

 海上自衛隊と米海軍が岩国市の米軍岩国基地沖の広島湾で行った共同訓練で、岩国基地に寄港した米海軍の艦船が訓練に参加したのを岩国市は確認していたにもかかわらず、市は3日の市議会一般質問で「国から情報提供がないので寄港と訓練の関連は分からない」と答えた。

 2月27日の共同訓練を前に米海軍のドック型輸送揚陸艦グリーン・ベイが2度、岩国基地に入った。いずれも国から「補給等のため」と入港後に説明があった。市は2度目に基地を訪れたグリーン・ベイが27日出港し、訓練に参加したのを目視で確認していた。

 市の村田光洋審議監たちは一般質問で「訓練は日本の防衛施策の一環で是非を論じる立場にない」とする一方、入港と訓練の関連について問われると「運用上支障があるとして国からの情報提供がないので分からない」と答えた。

 岩国市と山口県は、岩国基地が艦船の母港や定期的な寄港地とならないよう国に要請している。福田良彦市長は答弁で「2度の寄港は一時的な運用で、市民や漁業関係者から苦情もない。特に問題があったとは考えていない」と述べ、基地の機能強化に当たらないとした。(有岡英俊)

(2023年3月4日朝刊掲載)

年別アーカイブ