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大和の主砲製造施設 19日市民向けツアー ブラタモリで紹介 三菱重工業呉第二工場

 戦艦大和や武蔵などの主砲塔を組み立てた旧海軍ゆかりの設備が残る、三菱重工業呉第二工場(呉市昭和町)が一般に公開されることになった。NHKテレビの「ブラタモリ」で紹介され反響が大きかったことなどから、同社と大和ミュージアム(呉市)が、学芸員と巡る市民向けツアーを19日に初めて企画した。

 公開するのは、旧呉海軍工廠(こうしょう)砲熕部の「第14工場」と呼ばれた施設。1938年に旧海軍が整備した建物やクレーン、円筒型の大型ピットなどが残る。ピットは大和などの主砲塔を組み立てるために造られ、直径18メートル、深さ21メートル。戦後は、民間の施設として大型圧力容器の性能検査や、火力発電施設の組み立てなどに使われた。

 2021年に「ブラタモリ」で放映されて以降、同ミュージアムなどに「行ってみたい。どこにあるのか」「見学できるのか」などの問い合わせが相次いだため、ツアーを企画した。

 ツアーは約1時間で学芸員と同社のガイドスタッフの解説を聞きながら工場や周辺を巡る。施設の調査をしてきた花岡拓郎学芸員は「現在も現役で稼働しているので機会や規模が限られるが、呉のものづくり技術と歴史を大和を造った現場で体感してもらいたい」と話す。

 当日は午前9時半、11時、午後1時、2時半からの計4回あり、いずれも定員30人。無料だが、メールでの申し込みが必要。希望時間や名前、住所、連絡先、年齢を記入し、7日までに送る。応募者多数の場合は抽選。アドレスはkaizi@city.kure.lg.jp(仁科裕成)

(2023年3月4日朝刊掲載)

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