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音楽の力で核廃絶訴え 広島市や保有5ヵ国 来月、仏で演奏会

 東日本大震災と福島第1原発事故から3年となる3月11日、広島市や核兵器保有5カ国などの音楽関係者約80人が、フランス・パリの国連教育科学文化機関(ユネスコ)本部で「平和演奏会」を開く。音楽を通して核兵器廃絶と暮らしの平和を訴える。関係者が12日、広島市役所で記者会見して発表した。

 被爆地広島から出演するのはショパン国際ピアノコンクール・イン・アジアで優勝経験のある佐伯区の小学5年西本裕矢君(11)。核兵器を持つ米ロ英仏中の5カ国や韓国の音楽家、歌手とクラシックなど23曲を披露する。

 呼び掛け人は、廿日市市のチェンバロ奏者光井安子さん。2010年5月に国内外の音楽仲間に呼び掛けてグループ「アンサンブル平和」を結成し、核拡散防止条約(NPT)再検討会議が開かれていた米ニューヨークで会議成功を願う演奏会を開いた。12年9月にオーストリア・ウィーン、13年4月に広島市で演奏会を重ねた。

 ユネスコでの演奏会は、アンサンブル平和と、広島の国際交流団体の代表者たちでつくる実行委員会(安東善博委員長)との共催。ユネスコに常駐する各国代表たちに来場を呼び掛ける。記者会見で光井さんは「『核兵器のない世界』を子どもたちに残すというメッセージを世界に伝えたい」と話した。(岡田浩平)

(2014年2月13日朝刊掲載)

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