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核禁条約批准求める 日本被団協署名提出

 日本被団協は7日、核兵器禁止条約への署名・批准を岸田文雄首相に求める署名109万8810筆を外務省に出した。ロシアがウクライナに核の脅しを繰り返す中、「核兵器をなくすことでしか核戦争の危機は回避できない」と訴えた。

 田中熙巳代表委員(90)たち約20人が軍備管理・軍縮課の仁保智紀首席事務官と面会。過去2回の提出分に19万筆余りを上乗せした署名簿と要請文を渡した。非公開の意見交換で、仁保事務官は「禁止条約には核兵器保有国が入っていない」と参加に消極的な政府見解を述べたという。

 被団協は禁止条約が発効した2021年1月から全国で署名を集めている。田中代表委員は、報道陣の取材に「条約への参加は被爆国として当然の行為だ」と強調。首相には、5月に広島市である先進7カ国首脳会議(G7サミット)で「被爆の惨禍を各国首脳に伝える責任がある」と求めた。(樋口浩二)

(2023年3月8日朝刊掲載)

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