×

ニュース

[広島サミット5・19~21] 主会場 テロ対策を確認 消防や県警 訓練初公開

 5月に広島市である先進7カ国首脳会議(G7サミット)に向け、主会場となるグランドプリンスホテル広島(南区)で7日、テロ対策訓練があった。主会場決定後、同ホテルでの訓練の公開は初めて。市消防局や広島県警など8機関から約100人が参加し、連携を確認した。

 1階ロビーにサリンがまかれ、要人を含む多くの負傷者が出たとの想定。化学防護服を着用した市消防局の救助隊員は、意識不明者に見立てた人形を屋外に運び出し、県警機動隊員と液体の成分を調べた。さらにホテル従業員と協力して軽症者役を誘導し、服を脱がせるなどしてサリンを除染した後、医師に引き渡す流れを確かめた。

 日本臨床救急医学会(東京)の溝端康光代表理事(62)は講評で「実際に要人の救護が必要となった場合、警護員との連携も大切だ」などと述べ、あらゆる事態に備えるよう求めた。

 参加機関は訓練で見つかった課題点などを洗い出して共有し、本番での対応に生かすという。(川村正治)

(2023年3月8日朝刊掲載)

年別アーカイブ