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@ひろしまサミットまで 72日 旧理学部1号館

 広島大本部跡地(広島市中区)に残る被爆建物の旧理学部1号館。前身の広島文理科大本館として1931年に完成し、原爆で外郭を残して全焼しました。爆心地から約1・4キロ。広島原爆戦災誌によると教職員、学生の計36人が即死しました。

 被爆したのは日本人だけではありません。親日的な指導者を育てる国策のため、同大には東南アジアの「南方特別留学生」が9人在籍。受講中や近くの寮にいた8人が被爆しました。

 91年に閉鎖。市は一部保存を決め、E字形の建物のうち正面の棟をI字形に残し、平和教育・研究の拠点とします。2030年ごろに完成する見込みで広島大平和センターや市立大広島平和研究所が入ります。(余村泰樹)

(2023年3月8日朝刊掲載)

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