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[広島サミット5・19~21] 宮島観光 制限の可能性 住民へ生活影響の説明会

 5月にある先進7カ国首脳会議(G7サミット)で首脳訪問の候補地とされている廿日市市宮島町で8日、生活や商売への影響についての住民説明会があった。広島サミット県民会議が開き、島民たち約140人が参加。同会議事務局はサミットに合わせて宮島観光が制限される可能性があると伝えた。

 説明会は冒頭のみ公開。同会議事務局の山本栄典次長が「首脳の宮島訪問は未定だが、実現する場合は厳重な警備、警戒態勢が敷かれる。現時点での情報をお伝えしたい」とあいさつ。事務局の担当者が、5月18~20日に宮島観光が制限され、宿泊受け入れ中止や休業を要請する可能性があると説明したという。

 廿日市市が島民や島外からの通勤、通学者に識別票を発行する準備を進めていることも示した。事業者からは休業補償などの質問が出たという。

 宮島の人口は2月1日時点で1426人。サミット後の経済効果に期待しているという飲食店のオーナー男性(56)は「仕入れの計画を立てるためにも早く詳細を知らせてほしい」と話していた。

 説明会は今月9、15日にもある。(永井友浩)

水族館など3館 期間中は休館へ

 廿日市市は8日、G7サミットが開かれる5月19~21日の3日間、同市宮島町にある宮島水族館、宮島歴史民俗資料館、宮島伝統産業会館の三つの市営観光施設を休館すると発表した。サミット開催に伴う交通量抑制策の一環。

 市によると、首脳たちの宮島訪問は正式には決まっていないが、観光客たちが利用する施設を休館とし、事前に告知することでサミット期間中に宮島を訪れる人数を減らすよう準備を進める。

(2023年3月9日朝刊掲載)

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