×

ニュース

入試時間に航空機騒音 米軍岩国基地周辺の公立高

 山口県内で7日にあった公立高入試の時間帯に岩国市の米軍岩国基地の周辺で航空機の騒音が相次いでいたことが8日、分かった。県教委は試験日の騒音防止を基地側に求めていた。

 岩国市によると、午後1~3時の試験時間帯で、人がうるさいと感じる70デシベル以上の騒音を基地南側の尾津町で12回測定。最高は午後2時41分の92・1デシベルで理科の試験中だった。北側の川口町では4回測定した。

 80~90デシベル台の騒音は午前の休憩中や昼食時に集中した。目撃者によると、騒音がより激しくなる米軍機の離陸は午後0時台に相次ぎ、午後の試験時間帯に着陸したという。岩国基地報道部は「高校入試への配慮から飛行時間に制限をかけていた」としている。

 県教委は昨年12月、米軍と海上自衛隊の岩国基地に試験日の飛行自粛や騒音防止を求めていた。岩国商業高など市街地の高校は滑走路の約4~6キロにある。各会場や受験生から苦情などはなかったという。

 米軍の基地報道部は「騒音が地元にもたらす不都合は遺憾に思う。米軍の責務を果たす重要な訓練をしている」と説明している。(有岡英俊)

(2023年3月9日朝刊掲載)

年別アーカイブ