×

ニュース

マーシャル諸島の大統領「被爆者と連帯」 安倍首相と官邸で会談

 太平洋・マーシャル諸島のロヤック大統領は14日、安倍晋三首相と官邸で会談した。マグロ漁船第五福竜丸も被曝(ひばく)したビキニ環礁での米国の水爆実験から60年という節目の年の来日に、ロヤック氏は「大変時宜を得た訪問になった。広島、長崎、福島の方々と連帯を示したい」と表明した。

 ロヤック氏は15日に広島市を初めて公式訪問する予定。会談で「広島、長崎の被爆者、福島の原発事故で被害に遭われた方々との連帯を示すことができるのは象徴的なことだ」と強調した。会談後の首相との共同記者会見では、水爆実験の残留放射線の問題について「一部の国民は古里の島以外で暮らしており、いつ帰還できるかが課題だ」と述べた。

 会談では、来年5月に福島県いわき市である「日本・太平洋諸島フォーラム首脳会議」(太平洋・島サミット)に向けて協力を進めることなどで一致した。

 ロヤック氏は12日に来日した。来日は2012年5月以来、2回目。(藤村潤平)

(2014年2月15日朝刊掲載)

年別アーカイブ