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戦争犠牲者悼み 奏でる「第九」 広島で21日 地元音楽家ら演奏会

 ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、戦争の犠牲者に音楽で鎮魂の祈りをささげるコンサート「レクイエム イン ヒロシマ」が21日、広島市中区の県民文化センターで開かれる。広島センチュリー管弦楽団がベートーベンの交響曲第9番などを奏で、市民合唱団が平和への願いを高らかに歌う。

 原爆の犠牲者を悼むために1987年から始まったレクイエムのコンサートは、新型コロナウイルス禍による中止などを経て20回目となる。今回はウクライナ侵攻に対して「平和な明日へ」をテーマに掲げ、同楽団音楽監督・常任指揮者の斉城英樹がタクトを執る。ソプラノ加島裕美やテノール枝川一也たち5人がソリストを務め、地元音楽家たち約50人でつくる合唱団が出演する。

 演目は第九のほか、リヒャルト・シュトラウスの歌曲「ツェツィーリエ」、モーツァルトのピアノ協奏曲第19番。加島は「音楽の力で平和を発信したい。ウクライナの子どもたちを思い浮かべ、特別な思いを込めて歌う」と語る。

 午後1時半開演。2800円。実行委員会事務局☎090(6846)7275。(木原由維)

(2023年3月11日朝刊掲載)

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