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図書館移転費を可決 広島市議会委 修正案は否決

 広島市中央公園(中区)にある市立中央図書館をJR広島駅前の商業施設エールエールA館(南区)に移転する市の計画で、市議会の予算特別委員会(49人)は13日、移転関連費を含む2023年度一般会計当初予算案と22年度一般会計補正予算案を賛成多数で原案通り可決した。14日の本会議で可決される見通し。

 予算特別委は、市提出の原案に先立ち、両予算案から移転関連費を削除する議員提出の修正案について、賛否が割れる可能性があるとして、委員長を除く出席者45人による記名投票で採決。賛成は、自民党保守クラブの8人、ひろしま清風会と共産党の各4人、市政改革クラブの2人、無党派クラブの1人の計19人にとどまり否決した。

 反対は26人で、内訳は自民党市民クラブ11人▽公明党7人▽市民連合6人▽清風会、清流クラブ各1人―だった。

 続く両予算案の原案の採決では、共産党の市議1人が反対討論し、「移転計画は世論とかけ離れている」などと訴えたが、起立多数で可決した。ほかに、23年度の特別会計や企業会計の予算案など計80議案も原案通り可決した。

 また市議会の議会運営委員会はこの日、中央図書館の移転計画の徹底議論を求める請願1件を継続審議とした。5月1日の任期満了に伴い、事実上の廃案になる見込み。(野平慧一)

(2023年3月14日朝刊掲載)

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