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@ひろしまサミットまで 66日 被爆樹木

 被爆樹木は原爆の惨禍を伝える「もの言わぬ証人」です。広島市は爆心地から約2キロ以内のイチョウやクスノキなど31種類160本を登録。登録を始めた1996年度の171本から減っていますが、立地場所が人の目に触れやすい催事場に開発されたため、新たに登録される例もあります。

 幹が1本で移植されていない、などの条件に合う被爆樹木の約8割が、爆心地方向に傾いているとの研究があります。爆心地側は細胞が傷つき、成長が鈍ったためだと考えられています。

 その生命力は人々を勇気付け、故中沢啓治さんは広島城二の丸跡のユーカリを題材に漫画を執筆。平和首長会議は2世の苗や種子を国内外に届けています。(余村泰樹)

(2023年3月14日朝刊掲載)

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