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家族へ 特攻隊員の遺書 大和ミュージアム 21日まで展示

 鹿児島県南九州市の知覧特攻平和会館との交流展「明日を生きる弟妹たちへ」が、呉市宝町の大和ミュージアムで開かれている。太平洋戦争末期の陸軍特別攻撃隊員の遺書に焦点を当てる。入場無料の1階ガイダンスルームで、21日まで。

 5人の隊員が家族に宛てた遺書のレプリカを展示。18歳の隊員は9歳の妹へ「兄さんは今から遠い遠い国に行きます もう会ひませんね」などとつづっている。特攻作戦の経緯や出撃前の姿などもパネルで紹介している。

 九州や沖縄、台湾などから出撃し、亡くなった隊員の平均年齢は21歳だった。同館の羽場恵理子学芸員(27)は「隊員は明日を生きようにも生きられなかった。家族に託した思いに触れ、戦争や平和について考えるきっかけにしてほしい」と話す。最終日の21日は開館し、翌日休館。(仁科裕成)

(2023年3月16日朝刊掲載)

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