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連載・特集

@ひろしまサミットまで 60日 カキ養殖

 カキは広島を代表する食の一つで、生産量は全国の約6割を占めます。栄養分を運ぶ太田川と穏やかな瀬戸内海がカキの成育に適していたからです。養殖法は時代とともに大きく変わりました。

 広島湾に広大な干潟が残っていた昭和初期に、干潟にくいを打って棚を作り、針金を垂らしてカキの採苗や育成をする方法が普及しました。その後は軍都広島の工業化が進む中で工場用地が必要になり、干潟が埋め立てられていきました。戦後、昭和30年代以降は沖合に浮かべたいかだから垂らす方法が主流に。この方法の確立で、生産量は飛躍的に増えました。(加田智之)

(2023年3月20日朝刊掲載)

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