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被爆体験 孫世代に語って 「記憶を受け継ぐ」募集

 被爆者から体験を聞き取って伝える記事「記憶を受け継ぐ」の取材は、中国新聞ジュニアライターの中高生記者と大人の記者が一緒に行っています。2011年からこれまで約170人の証言を掲載。今、孫世代に語ってくださる被爆者を募っています。

 安芸区の山下拓治さん(92)は昨夏、15歳の時に爆心地から約2・4キロで被爆した体験を語りました。思い出すのもつらく、家族にも打ち明けたことはありませんでした。しかし孫の裕子さん(14)がジュニアライターとして活動を始めたことに背を押され、覚えている当時のことや今の思いを裕子さんたち中高生4人と大人の記者に話しました。

 山下さんは「原爆は一瞬のできごとではなく、苦しみは続く。決して繰り返してはならない。孫たちが平和に暮らせる世界のため、体験を記録してもらう機会を得た」と振り返ります。

 聞き取った証言を記事にまとめるのは大人の記者が担当。ジュニアライターは感想文を書いています。ヒロシマ平和メディアセンターのウェブサイトで過去の掲載記事を読むことができます。☎082(236)2801。(湯浅梨奈)

(2023年3月20日朝刊掲載)

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