被爆死の米兵捕虜調査 森さん G7首脳集う広島 米学生に惨禍訴え
23年3月19日
歴史研究家で被爆者の森重昭さん(85)=広島市西区=が18日、広島市内を訪れた米国のジョージア工科大の大学院生たち11人に、被爆死した米兵捕虜の実態を伝えた。5月に市内で開かれる先進7カ国首脳会議(G7サミット)を前に、参加国で核超大国である米国の若者に核兵器被害の惨禍を訴えた。
森さんは米兵捕虜を悼むため、25年前に私費で銘板を設置した中区基町のビルに大学院生たちを案内。この場所に捕虜を収容していた中国憲兵隊司令部があったことなどを説明し、「二度と戦争が起こらないことを願う思いを込めた」と話した。
また、被爆死した米兵捕虜12人の遺族を捜したいきさつなども紹介した。原爆で犠牲になった米兵の存在を知らなかったという大学院生イアン・モーリーさん(31)は「敵国だった国の兵士への森さんの思いやりに心を打たれ、平和について考えた」と話していた。
学生たちは建築学を専攻し、大学院のスタディーツアーで来日。公益財団法人国際文化会館(東京)の協力で広島を訪問し、平和記念公園(中区)なども見学した。(水川恭輔)
(2023年3月19日朝刊掲載)
森さんは米兵捕虜を悼むため、25年前に私費で銘板を設置した中区基町のビルに大学院生たちを案内。この場所に捕虜を収容していた中国憲兵隊司令部があったことなどを説明し、「二度と戦争が起こらないことを願う思いを込めた」と話した。
また、被爆死した米兵捕虜12人の遺族を捜したいきさつなども紹介した。原爆で犠牲になった米兵の存在を知らなかったという大学院生イアン・モーリーさん(31)は「敵国だった国の兵士への森さんの思いやりに心を打たれ、平和について考えた」と話していた。
学生たちは建築学を専攻し、大学院のスタディーツアーで来日。公益財団法人国際文化会館(東京)の協力で広島を訪問し、平和記念公園(中区)なども見学した。(水川恭輔)
(2023年3月19日朝刊掲載)