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放射線治療センター来年開業 がん医療の最前線紹介 広島県と広島大 公開講座

 公開講座「放射線の医療への貢献 がん放射線治療の最前線」が16日、広島市中区の広島国際会議場であった。JR広島駅北口の東区二葉の里に2015年秋の開業を予定する高精度放射線治療センター(仮称)をPRするため県と広島大が企画。約1100人が参加した。

 広島大大学院の永田靖教授(放射線腫瘍学)がセンターの機能を説明。3台導入予定の最新鋭の放射線治療装置について「患部を切らず、放射線の集中照射で細胞を破壊できるのが特徴」とし、「早期の発見で、他の臓器への転移がみられない場合の治療として有効だ」と強調した。

 平和記念公園(中区)にある原爆の子の像のモデルとなった佐々木禎子さんの同級生で、米テキサス大MDアンダーソンがんセンターのリツコ・コマキ教授も登壇。禎子さんの死が医師としての原点であるとし、「高齢化社会とともにがん患者も増える。切らずに治す医療の実現が私の夢」などと語った。

 センターは、県医師会事務所などが入る地域医療総合支援センター(仮称)との合築で13年10月に着工。医師や放射線技師、医学物理士たちの配置を予定する。(長久豪佑)

(2014年2月17日朝刊掲載)

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