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　核兵器廃絶や平和の願いを国内外に発信する「ヒロシマ・アピールズ」ポスターの今年の制作者に、グラフィックデザイナーの中村至男（のりお）さん（５５）＝写真・東京都渋谷区＝が決まった。主催する日本グラフィックデザイン協会広島地区、広島国際文化財団、ヒロシマ平和創造基金が１７日発表した。７月１１日に作品を公開する。

　中村さんは川崎市出身で、レコード会社のデザイナーを経て１９９７年に独立。ドットで動物を描いた文章のない絵本「どっとこどうぶつえん」や、ゲームソフト「Ｉ．Ｑ」の画像、松山市立子規記念博物館のロゴを手がけた。同協会広島地区の会員や歴代制作者の投票で選ばれ「いま、原爆はまた現実的な脅威として現代の人々に突きつけられている。自分が何を作れるのか、心して向き合いたい」とコメントを寄せた。

　ポスター制作は８３年に始まり２７作品目。１８００枚を印刷し、広島市立中学、高校に配るほか、原爆資料館（中区）などで販売する。（宮野史康）

（２０２３年３月１８日朝刊掲載）