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[広島サミット5・19~21] 参加国の文化 身近に 広島市中心部でコンサートや物産展

クラシック演奏 被爆ピアノ連弾も

 広島市で5月にある先進7カ国首脳会議(G7サミット)に向けて21日、参加国にちなんだ曲目のコンサートや物産展が中区の紙屋町地下街シャレオ中央広場であった。県内の官民でつくる広島サミット県民会議が主催。家族連れが音楽や食を楽しみながら近づくサミットへの理解を深めた。(浜村満大)

 コンサートは3部構成で、エリザベト音楽大(中区)の協力を受け、市内の高校生や大学生たち約90人が出演した。ドイツやフランスなど参加国の作曲家が手がけたクラシックをバイオリンやサクソフォンで奏でたり、日本の歌謡曲を合唱したりした。

 ともに同大4年の松尾真菜実さん(22)と水野恵さん(22)は連弾で被爆ピアノを演奏。フォーレの組曲「ドリー」より「子守歌」など4曲を情感たっぷりに響かせ、聴衆を魅了した。松尾さんは「これからも2人の連弾などで、国籍を問わない音楽の楽しさを伝えていきたい」と強調。安芸区出身の水野さんは「平和都市の出身者の一人として平和の大切さを発信していきたい」と話していた。

 会場ではジャムやチョコレート、マカロニなど参加国ゆかりの菓子や加工品を販売。地酒や野菜など広島の特産品も並び、来場者は品を手に取っていた。サミットを紹介するパネル展示や折り鶴のワークショップもあった。

(2023年3月22日朝刊掲載)

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