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原爆資料館で花幻忌の集い 学生ら朗読やメッセージ発表 原民喜の反戦詩 今こそ

 広島市出身の被爆作家の原民喜(1905~51年)をしのぶ「花幻忌(かげんき)の集い」が21日、広島市中区の原爆資料館であった。県内外から約40人が参加。学生たちが民喜の反戦詩を朗読し、平和への願いと次世代への継承の思いを発信した。

 大学生と高校生の計3人が民喜の詩「コレガ人間ナノデス」や「永遠(とわ)のみどり」など4作品を朗読した。ロシアによるウクライナ侵攻や核兵器の使用が危惧される状況を踏まえ、「反核や反戦、平和を希求する言葉を発し続けることが大切だ」などのメッセージも読み上げた。

 朗読した一人の比治山大1年鳥田侑希さん(19)は「私たちは原爆や戦争を知る人たちから話を聞ける最後の世代。バトンを受け取り、多くの人に伝えていきたい」と力を込めた。

 民喜を顕彰する市民グループ「広島花幻忌の会」が今月13日の命日に合わせて集いを企画。同会の会員による民喜の作品の朗読に合わせた創作舞踊も披露された。(浜村満大)

(2023年3月22日朝刊掲載)

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