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[広島サミット5・19~21] 期間中と前後 県内25大学・短大 4割「休講や遠隔授業」 交通量半減に協力

 広島市で5月19~21日にある先進7カ国首脳会議(G7サミット)の期間中と前後に、広島県内の大学・短大25校の4割に当たる10校が休講やオンラインで教える遠隔授業にすることが20日、分かった。学生や教職員の移動を抑え、5月18~22日に市中心部の交通総量を半減する県警などの目標に協力する。検討中の大学もあり、オンライン授業などの対応はさらに広がりそうだ。(余村泰樹)

 休講は広島市内の2校。約270人が通うエリザベト音楽大(中区)は16~22日の1週間、授業を休む。「首脳の訪問が予想される平和記念公園に近く、影響が読めないため」と説明。県外から招く外部講師の宿泊先の確保が難しい点や、楽器を背負う学生が職務質問を受ける可能性にも考慮したという。

 市立大(安佐南区)は18~22日を休講とし、ゴールデンウイーク(GW)に講義を振り替える。「市中心部を経由して通う学生も多い。サミットの円滑な運営に協力したい」とする。広島修道大(同)は休講かオンラインかで対応する。

 オンライン授業を中心にするのは比治山大(東区)や広島国際大(東広島市)など7校。比治山大は「交通規制で公共交通のダイヤが乱れ、授業に遅れる可能性がある」と説明する。期間はいずれも18~22日で、対面でないと難しい実習や実験は休講などの対応を取る。県立広島大は広島キャンパス(南区)がオンライン中心、三原、庄原両キャンパスは通常通りと対応が分かれる。

 このほか、検討中とする広島大(東広島市)や広島経済大(安佐南区)など7校も、一斉休業やオンライン授業の方向で調整を進める。福山市立大は通常授業だが、18~22日には広島市内に車で行かないよう学生や教職員に呼びかける。

 県警などは交通規制をする5日間、県内の高速道と広島市中心部の一般道の交通総量を50%削減する目標を設定。マイカー利用の自粛▽トラックやバスなど業務用車両の運行調整▽行事の日程変更―などの協力を求めている。

(2023年3月21日朝刊掲載)

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