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原爆ドームの破片展示 大学院生・嘉陽さん収集の8点 広島大

 世界遺産の原爆ドーム(広島市中区)の塀やひさしの一部とみられる石の破片8点が17日、広島大霞キャンパス(南区)の同大医学部医学資料館に常設展示された。同大大学院生の嘉陽礼文(かよう・れぶん)さん(35)=西区=がドーム近くの元安川から引き揚げ、多くの人に見てほしいと寄贈した。

 医学資料館の1階ロビーに展示され、自由に触ることができる。最も大きいのは縦100センチ、横55センチ、高さ25センチの直方体で重さ約300キロ。表面には掘った溝のような装飾があり、赤れんがが付着している。嘉陽さんによると資料写真との照合などから、ドーム3階のひさし部分とみられるという。

 嘉陽さんは原爆の熱線で溶けた被爆瓦を元安川の川底から集め、海外の大学などに寄贈する活動に取り組んでいる。原爆ドームの一部とみられる石片は昨夏から収集を始めた。

 嘉陽さんは「原爆のすさまじさを想像するきっかけにしてほしい」と話す。医学資料館には人体模型や解剖図が展示されており、入場無料。開館時間は午前10時~午後4時で、日曜日と祝日は休館。医学資料館Tel082(257)5099。(新山京子)

(2014年2月18日朝刊掲載)

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