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連載・特集

@ひろしまサミットまで 56日 セキュリティー

 金融機関をはじめ、法人向け大型金庫の国内トップメーカーが広島市にあります。それは熊平製作所(南区)で、1898年に金庫の販売、修理業として創業。日清戦争後の不況で治安が不安定な中、創業者の熊平源蔵氏が金庫の重要性に着目したのが始まりでした。後にできた工場が独立し、今の会社になりました。原爆で建物が倒壊する被害を受けたものの、工作機械などの設備はおおむね無事でした。

 本社には金属製の扉だけで重さ22トンもある金庫室があります。近年はビル玄関のセキュリティーゲートや監視カメラのシステムも手がけています。いずれも2016年の伊勢志摩サミット(三重県)で採用されました。(服部良祐)

(2023年3月24日朝刊掲載)

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